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実家、売る・貸す・壊す・建て替えるのどれにする? お金・手間・あとで変えられるかで比べる

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2階建ての家の前に「売る」「貸す」「壊す」「建て替える」の4つの札が横に並んで立ち、矢印がその札の列を指している絵。「実家、どれにする?」の題名と「お金・手間・あとで変えられるかで比べる」の文字

売る・貸す・壊す・建て替えるで迷ったら、4つを「お金の出入り」「手間がいつまで続くか」「あとで別の方針に変えられるか」の3つで並べると比べやすくなります。

とはいえ、どれが合うかは家ごとに違いますよね。相続の相談をする会社の解説では、売るか貸すかを比べる前に、家のことと親の気持ちと家族の考えをまず確かめる、と書かれていました。

この記事では、4つの中身と比べ方、先に選ぶと変わってしまうこと、いつまでに決めればいいかを順にまとめました。4つのうち、どれを先に確かめるかを決める材料として読んでもらえたらと思います。

親の家を残すか手放すか、私も一つずつ確かめている最中です。この記事のために、国や市の案内と、相続の相談をする会社の解説、サービスの紹介ページを合わせて11件、2026年10月に読んでいます。

売る・貸す・壊す・建て替える、それぞれ何をすることなのか

まずは4つがそれぞれ何をすることなのかを、短く並べておきます。

売るは、実家を手放してお金に換えることです。

貸すは、家のまま貸すか、建物を建てて貸すかに分けて考えると整理しやすいです。国土交通省の空き家の案内では、家のまま貸すときは不動産会社に相談するだけでなく、市区町村の空き家バンクに登録する方法も挙げられています。

壊すは、建物を壊して何も無い土地にすることです。

建て替えるも、自分たちが住むためか人に貸すためかに分けて考えると、比べやすくなります。住むための建て替えの費用は、親の土地に平屋を建てる記事にまとめています。

なお、4つのどれも選ばずにそのままにしておく場合でも、国の固定資産税の案内によれば、持ち主には毎年の税がかかり続けます。相続の相談をする会社の解説にも、空き家のあいだは税や草取りや風通しなどの手間を負い続けることになる、とありました。

そもそもどれに向いていそうかは、住む人がいるか、家がどれくらい傷んでいるか、使いたい人がいる場所かの順に見ておくと整理しやすいです。その見方の詳しい説明は、実家じまいの手順の記事にあります。

まだどれにも気持ちが向いていないなら、家をどうするかの案をもらう方法を「実家の空き家をどうするか決まらないとき、解決策の診断を頼むと何が届く? 申し込みで聞かれることと、届いた案の見方」にまとめています。

4つは、何で比べればいいのか

売る・貸す・壊す・建て替えるの4つを、お金の出入り、手間がいつまで続くか、あとで変えるときの3つの点で比べることを示した図

4つを並べるときは、「お金の出入り」「手間がいつまで続くか」「あとで別の方針に変えられるか」の3つで見ると違いが分かりやすいと私は考えています。表の中身は、国や市の案内と相続の相談をする会社の解説から拾い、出どころの無い所は私の整理で埋めました。

どうするかお金の出入り手間がいつまで続くかあとで変えるとき
売る売れたときにまとまって入る売れるまで持ち主でなくなるので、元には戻せない
貸す貸しているあいだ家賃が入り、修繕や税が出ていく貸しているあいだずっと期間を決めた契約なら期間で終わる。入居者がいる家として売ると値段が下がることがある
壊す壊す費用が出ていく壊し終えるまで建物は戻らない。土地の固定資産税が上がることがある
建て替える建てる費用が出ていく。貸すなら家賃が入る建てるまでと、貸すなら貸しているあいだ借入をすると返し終えるまで変えにくい

この表では、「あとで変えるとき」の列を上から順に読んでみてください。売るなら持ち主でなくなること、壊すなら建物が戻らないことなど、あとで変えるときに気をつけたい所が並んでいるんです。

また、貸すほうや建てて貸すほうに傾いたら、貸しているあいだの手間に備えて、管理の会社や借りる人と話す係を家族のうち一人にしておくと、話が散らばらずに済みます。

金額は、この表には入れていません。片付けや売るときにかかるお金を全部並べて見たいときは、こちらが役に立つと思います。

解体にかかる額と、市区町村の補助金の探し方は「空き家の解体費用はいくら? 木造30坪の目安と、補助金を工事の前に調べる順番」で扱っています。

土地を駐車場やアパートにして貸すときのお金の目安は、「実家の土地を駐車場やアパートにすると、いくらかかる? 始めるお金と、手元に残るお金の目安」にまとめています。

同じ解説には、売ったら手元にいくら残るか、貸したら10年でいくら残るか、建て替えたらどうなるかを数字にして並べるとよい、とも書かれていました。ただ、数字を並べる前にもう一つ知っておきたいことがあるんです。

先に選ぶと、ほかの方針に変えにくくなるのはどれか

貸すほうに気持ちが向いていると、ここは少し気になるところですよね。

表の4つのうち、貸すと壊すは、選ぶ前に確かめておきたいことがあります。貸すと、あとで売るときの特例や値段が変わることがあると相続の相談をする会社の解説にあり、壊すと、持っているあいだの土地の税が上がることがあると市区町村の案内にあるからです。

まず貸す場合です。国税庁の案内では、相続した空き家を売ったときの特例は、相続から売るまでのあいだ人に貸していないことが条件の一つになっています。同じ会社の解説にも、売るか貸すか、貸してから売るかで使える特例が変わるとありました。

しかもその解説によると、入居者がいるまま売ると貸している家として値段を見られるので、売る値段が下がることがあるそうです。

それに、貸し方には2つあります。国の賃貸の案内では、ふつうの貸し方は貸す側の都合だけでは契約を終えにくく、期間を決めた貸し方ならその期間で契約が終わります。

次に壊す場合です。家が建っている土地には固定資産税を軽くする仕組みがあり、同じ案内によると、取り壊すとその仕組みが使えなくなって税が上がる場合があります。取り壊したあとの土地の税がどう変わるかは「更地にすると固定資産税はどうなる? 実家を壊す前に知っておきたい、上がる時期と、壊したあとの使い方による違い」で見られます。

そして売る場合は、持ち主でなくなることも考えに入れて、家族があとで使うかもしれないなら、売る前に話しておくと安心です。

先に選ぶと変わることを並べた図。貸すなら相続した空き家の特例の条件・入居者がいると売る値段・契約の終わり方、壊すなら建物は戻らない・土地の固定資産税、売るなら持ち主でなくなる

こうして並べてみると、まだ迷っているあいだに、あとで変えにくいものから先に確かめておくと、選んだあとの話が進めやすいわけです。

家のまま貸す・建てて貸すに気持ちが向いたら、先に何を確かめるか

それでも、実家を人に使ってもらえるならと、貸すほうに気持ちが向いている人もいると思います。その場合に先に確かめておきたいことを、家のまま貸すときと建てて貸すときに分けて見ていきます。

家のまま貸すときに気をつけたいのは、国の空き家の案内にある、家財が整理されていないと、活かそうにも話が先に進まない、という点です。家財を出す作業を頼んだらいくらになるかは「実家の片付け、業者に頼むといくら? 間取りごとの目安と、見積もりを同じ条件で比べる進め方」で見られます。

貸す前に直しておきたい所は、「空き家を貸す前に直すところと費用。先に床下のシロアリを点検してもらう理由」にまとめています。

もう一つは契約の期間です。国土交通省の案内には、転勤中の留守宅を戻る時期に合わせて期間を決めて貸す例が載っていました。家族があとで戻るかもしれないなら、期間を決めて貸しておくと、戻るときの話がしやすくなります。

建てて貸すなら、国などが出している借り上げ(サブリース)の注意の案内に、借入の返済や修繕や固定資産税は持ち主が負うので計画を自分で分かっておくように、とあります。建てて貸せる場所かどうかは、市区町村の都市計画の窓口で、市街化調整区域(原則として許可を受けないと建物を建てられない区域)に当たるかを問い合わせられる、と市の案内にあります。どちらも、土地の活用の案を頼む記事で詳しく書いています。

とはいえ、近くに借りたい人がどれくらいいるのか、建てた費用を家賃で返していけるのかまでは、家族の手元にある話だけでは見通しにくいと私は考えています。

すぐ決めきれないときは、いつまでに決めればいいのか

ただ、4つを比べても、家族の気持ちがすぐにそろうとは限りません。親の家のことなので、気持ちの整理に時間がかかるのも無理のないことですよね。

それでも売るかもしれないなら、知っておきたい期限があります。国税庁の案内にある、相続した空き家を売ったときの特例には、売る時期の期限があります。うちの場合に使えるかどうかは、税務署か税理士に聞くのが早いです。

特例を含めて、相続した家を手放すときに税で気をつけたいことは「相続した実家を売るときの税金は、何をどの順で確かめる? 名義・特例の期限・聞く相手」に書いています。

相続の相談をする会社の解説には、親の気持ちを大事にしながら3年間は売らずに家を残す、と期限を決めて様子を見ることにした家族の例が載っていました。その家族は、売った場合と貸した場合を数字で見たことで、決める目安が持てたそうです。

それに、期限を決めて家を残すなら、そのあいだの税や草取りなどのお金と手間を誰が受け持つかも、一緒にそろえておきたいところです。

いつまでに決めるかを3つ並べた図。1 売るなら相続した空き家の特例に期限があること(当てはまるかは税務署か税理士へ)、2 貸すなら期間を決めて貸す形もある、3 家族で「いつまでに決めるか」を先にそろえる

なので、どれにするかより先に、いつまでに決めるかを家族でそろえておくと話が進めやすいです。4つのうち1つに決まらなくても、比べる材料は今から集め始められます。

うちの実家だと、どれにすればいいのか

貸す・建てるが自分の土地で成り立つかどうかは、数字を見てから決めたいところです。そこで、土地の活用の紹介ページにもあるように、活用の案を何社かからもらって並べて比べるという確かめ方があります。

その紹介ページによれば、タウンライフ土地活用では、収支の見通しと、その土地で借り手がいるかの調査書、工法ごとの活用の例が、無料で手元に届きます。登録している会社は110社以上(2026年10月時点)で、まだ土地の活用を考えたばかりの人も相談してよいと書かれています。頼んだら何が届いてどこを見ればいいかは、土地の活用の案を頼む記事にまとめています。

届いた活用の案の横に、売った場合の値段の見込みも置いて見比べると、4つのうちどれにするかを決めやすいと私は見ています。

もう売ると決めた家なら、土地の活用の案は要らないかもしれません。その場合は、売り値の見込みを何社かに出してもらう「空き家の売却査定を何社かに頼むと何が届く? 値段が会社で違うわけと、査定書の見方」のほうが合っています。

また、建て替えて自分たちが住むと決めているなら、平屋を建てる記事のほうが合っています。

頼みたい会社が一つに決まっている人も、何社かに案を出してもらう必要はあまりないはずです。

まだどれにも気持ちが向いていないなら、「実家の空き家をどうするか決まらないとき、解決策の診断を頼むと何が届く? 申し込みで聞かれることと、届いた案の見方」から読んでもらうほうが合っています。

実家をどうするかは、すぐに答えが出なくてもかまわないんです。お金と手間とあとで変えられるかの3つで並べて、変えにくいものから確かめていけば、家族で話す材料は少しずつそろっていくはずです。