実家じまいで後悔したという声から分かる、手放す前にしておくこと

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一軒の家の手前に2つの段ボール箱が並び、矢印がそれぞれの箱を指している絵。「実家じまいで後悔したという声から分かること」の題名と「手放す前に、比べる・そろえる」の文字

実家じまいで後悔しないためには、捨てる・売る・壊すといった戻しにくいことを決める前に、値段や費用を何社かで比べ、家族と何をいつまでに決めるかをそろえておくとつまずきを避けやすくなります。

不動産の情報サイトの解説でも、実家を失うさびしさや家族で十分に話せなかったこと、納得のいく値段で売れなかったことが、売ったあとに悔やむ理由に挙がっています。

始める前に、ほかの人がどこでつまずいたのかを知っておきたいですよね。ただ、悔やむ理由は一つではなく、どこでつまずくかは家ごとに違います。

ここでは、後悔の声を4つに分けて読み、声に共通するつまずき方と、物・値段・家族・置いておく時間ごとに先にしておくことを順に書きました。うちの実家で決める前に何を比べ、誰と何をそろえておけばいいかが分かるようにしています。

この記事のために、2026年10月に国や市区町村と国民生活センターの案内、不動産の団体や会社の解説、Q&Aサイトや体験記と調査に寄せられた声、紹介ページを合わせて12件読みました。

実家じまいや実家の売却で、どんな声があるのか

Q&Aサイトと体験記、ある調査(2024年8月)の3件に寄せられた声を読み、悔やんでいることを物と値段、家族、置いておく時間に分けて見てみました。この4つで見ると、それぞれ先に何をしておけばいいかが考えやすくなります。

ある体験記には、実家がなくなるときに置いていた自分の物を「最後直接見ることなく捨てていいよと言ったこと」を悔やむ言葉がつづられていました。

その調査に寄せられた声の中には「適正価格を知らずに安く売却してしまったような気がする」と振り返るものがあります。同じ調査では「事前に親と話しておらず、方向性が決まらなかった」と答えた人もいました。

準備のないまま家を置いていた人は「置いておけばおくほど、税金や電気代も管理に手間もかかった」と書いています。

未練が残った声とすっきりした声

Q&Aサイトでは、親の暮らしのお金のために実家を売った人が「思い出が多く未練が残ってしまいました」と打ち明けていました。でもその同じ質問には、実家を壊して土地を売り、すっきりしたと答えている人もいます。

手放した人が、みんな悔やんでいるわけではないんですね。

後悔の声を4つに分けて見る図。物は見ないまま手放した、値段は一つの値段しか知らなかった、家族は親と話す前に進んだ、置いておく時間は決めないまま時間がたった

4つの声を並べてみると、似たところが見えてきます。

その声に共通するのは、どんな所なのか

手放したことそのものより、その前に比べたり家族と話したりしていなかった所でつまずいている声がいくつもある、と私は考えています。

見ないまま捨てた、一つの値段しか知らなかった、親と話す前に進んだ、決めないまま時間がたったという形です。

声の種類つまずいた所先にしておくこと
物見ないまま手放した手放す前に、自分の目で見ておく
値段一つの値段しか知らなかった何社かの見込みを比べる
家族親と話す前に進んだ何をいつまでに決めるかをそろえる
置いておく時間決めないまま時間がたったいつまでに決めるかを決める

つまり物の行の「見ておく」を除けば、表の「先にしておくこと」は、値段や費用を比べることと家族とそろえることの2つに分けて考えると整理しやすいです。

声の種類、つまずいた所、先にしておくことの表。物は見ないまま手放した、手放す前に自分の目で見ておく(見ておく)。値段は一つの値段しか知らなかった、何社かの見込みを比べる(比べる)。家族は親と話す前に進んだ、何をいつまでに決めるかをそろえる(そろえる)。置いておく時間は決めないまま時間がたった、いつまでに決めるかを決める(そろえる)

迷っているうちは、戻しにくいことから順に、決める前の確かめを済ませておくと進めやすいです。

どれを選ぶとあとから変えにくくなるのかを、売る・貸す・壊す・建て替えるの4つで見比べた話は、「実家、売る・貸す・壊す・建て替えるのどれにする? お金・手間・あとで変えられるかで比べる」で取り上げています。

まずは、家族とそろえることから見ていきます。

家族とは、何をそろえておけばいいのか

国土交通省の空き家の案内は、空き家にしないために、住むのは誰か、壊すのか、売るのか、貸すのかを早くから家族で話し合っておくことが大切だとしています。

不動産の情報サイトの解説も、売ると決めたならいつまでに売るかや、お金をどう分けるかまで家族で共有しておくよう勧めています。

とはいえ、親や兄弟の考えが一度でそろうとはかぎらないですよね。

なので、そろえておくのは答えではなく、家族の誰と、何を決めるかです。すぐには決めきれなくても、決める時期だけでも家族で合わせておくと、話は進めやすくなります。

そろえる話を家族の誰から始め、何を先に決めていくかは、「実家じまいの手順。何から始めて、誰に何を聞けばいいのか」で取り上げています。

物を手放す前に、何をしておけばいいのか

家族と話がそろったあとでも、物の多さを前に手が止まることはあります。

それでも、自分の物や家族の思い出の物は、捨てる前に一度は自分の目で見ておくと、見ないまま手放したと悔やまずに済みます。

不動産の情報サイトの解説にも、売る前に片付けや掃除の時間を十分に取り、実家での思い出に時間をかけると悔いを減らせるとあります。

親がまだその家に住んでいるなら、手放す物を決めるのは親で子はそばで一緒に確かめる、という分け方もあります。

業者に頼むときの注意

そのうえで業者に頼むなら、国民生活センターも遺品整理を頼むときの注意として、残しておく物と処分する物をはっきり分けておくよう呼びかけています。

分けたあとの物の運び出しを任せるときの範囲や額の目安は、「実家の片付け、業者に頼むといくら? 間取りごとの目安と、見積もりを同じ条件で比べる進め方」で取り上げています。

次は、家そのものを売るか壊すかを決める前のことです。

家を売る・壊すと決める前に、何を比べておけばいいのか

値段の声を読むと、売る前にもう少し調べておきたかった、という気持ちが伝わってきますよね。

不動産の情報サイトの解説では、何社かの不動産の会社に査定(売れそうな値段を見てもらうこと)を頼んで、実家の相場をつかむよう勧めています。

そもそも査定の値段は不動産の会社が述べる意見で、売り出す値段を決めるときの根拠になるものだと、業界の団体の案内に書かれています。なので1社だけでなく何社かの値段を並べると、その数字が高めなのか低めなのかが見えやすくなります。

各社から届いた査定の値段をどう読み比べるかは、「空き家の売却査定を何社かに頼むと何が届く? 値段が会社で違うわけと、査定書の見方」で取り上げています。

壊すときの土地の税と売ったあとの税

それに壊すほうを考えるなら、その下の土地の固定資産税が上がることもあると市区町村の案内が伝えている点にも、目を向けておきたいところです。

家を残すか壊すかで迷うときに、先に知っておきたい土地の税の変わり方は、「更地にすると固定資産税はどうなる? 実家を壊す前に知っておきたい、上がる時期と、壊したあとの使い方による違い」で取り上げています。

売ったあとの税で分からないことは、税務署か税理士にたずねると話が早く済みます。

ただ、何社かの見込みを比べているあいだも、家を置いておく時間は続きます。

決めるまでのあいだ、家を置いておくと何がかかるのか

ある不動産の会社の解説(2026年8月)にも、売るかどうかは後回しにしがちだが置いたままにすると管理の手間がかかる、とあります。

総務省の案内では、固定資産税は1月1日時点の所有者にかかる税です。置いておくあいだの手入れとして、国の空き家の管理のチェックリストは通気や換気・排水設備の通水・敷地内の清掃・庭木の枝の剪定・郵便物等の確認と整理を挙げています。

家を置いておくあいだの手入れを自分たちで通うか人に頼むかは、「空き家を放置すると罰則はある? 置いたままの実家に起きやすいことと、通う・頼む・手放すの選び方」で取り上げています。

持ち続けるあいだの固定資産税も入れて、片付け・解体・売却・税まで含めた実家じまいのお金の全体は、「実家じまいの費用はいくら? 片付け・解体・売るとき・建て替えの目安を、実家をどうするかで分けて並べました」で取り上げています。

なので、比べるのに時間をかけるなら、その終わりの時期を家族で先に決めておくと進めやすいです。

うちは、どこから手をつければいいのか

物・値段・家族・置いておく時間と4つ並ぶと、どれから始めるか迷いますよね。

まず、うちの実家で戻しにくいことを書き出し、次に何社かの案で比べ、最後にいつまでに決めるかを家族でそろえる、という順で考えてみるのはどうでしょう。

うちの実家は、どこからの図。1 戻しにくいこと(捨てる・売る・壊す)を書き出す、2 何社かの案で比べる、3 いつまでに決めるかを家族でそろえる

迷っている人に向けて、まず解決の案を比べようと呼びかけているのが、タウンライフ空き家解決の紹介ページです。案をもらう会社が何社になっても、料金は一切かからないと書かれています。案の出し方は会社ごとに違う、とも添えてあります。

選んだ案ごとに会社それぞれの案が手元に集まるので、それらを並べて、家族の誰が何を優先したいのかを話す材料にする使い方もあります。

申し込んだら連絡が続くのではと気になる人もいるかもしれません。会社を多く選べば、それだけ話す相手も増えます。それはどんな頼み方をしても変わりません。窓口役を家族で一人決めて、連絡をそこに集めておくと進めやすいです。

見てみたい案を選んだあとに各社からどんな案が返ってくるのかは、「実家の空き家をどうするか決まらないとき、解決策の診断を頼むと何が届く? 申し込みで聞かれることと、届いた案の見方」で取り上げています。

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売るか、活かすか。決める前に、案を並べてみる

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  • ほしい案は、売却・活用・リノベや建て替えから選べます
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ほしい案(売る・活用する・リノベや建て替え)は、いくつ選んでも無料です

手放したあとにさびしさが残るのは、無理もないことです。そのさびしさも抱えたまま、一つずつ決めていけばいいと私は考えています。

親がまだ住んでいて家の話を始めたばかりなら、親が元気なうちにしておくことから読むほうが合っています。

家がまだ空いていないいまの段階で、親と始められる話は、「親が元気なうちに始める実家じまい。親に聞いておくことと、そろえておく書類」で取り上げています。

もう任せたい会社が決まっている人は、その会社に先に話してみるほうが手間は少なそうです。