実家じまいの本、どれを読む? 親が住んでいるか、空き家かで選ぶ3冊

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左に一軒の家、右に無地の本が並んだ低い棚があり、家から1冊の本へ矢印が伸びている絵。「実家じまいの本、どれを読む?」の題名と「親が住んでいるか、空き家かで選ぶ3冊」の文字

実家じまいの本は、親がまだ住んでいるか、家がもう空いているか、片付けから税金までひととおり知りたいかで選ぶと、合いそうな1冊が見つけやすいです。出版社などの紹介ページを見ると、家族の体験を書いた本と専門家が監修した本があり、扱う話題もそれぞれ違っていました。

「実家じまい」で本を探すと何冊も出てきて、どれから手に取ればいいか迷いますよね。

ただ、今回の3冊に書かれているのは、よその家の体験か、どの家にも当てはまる知識だと私は考えています。

この記事では、3冊がそれぞれ何を扱っていて、どんな状況の人に合いそうかをまとめました。うちの家の条件に当てはめるときのために、読んだあとの順もあわせて書きました。

私も実家じまいを決めたところで、進める順を少しずつ調べています。出版社の紹介ページや著者の取材記事など、合わせて7件を2026年10月に読みました。本ごとの話は、その公開の紹介から分かる範囲でまとめています。

実家じまいの本には、どんな種類があるのか

今回調べた3冊を、書き手の立場で2つの種類に分けて見ていきます。

ある経済誌の取材記事によると、光文社の『両親が元気なうちに”実家じまい”はじめました。』は、著者の大井あゆみさんが両親の暮らしていた実家を手放した体験を、漫画にした本です。

ある経済メディアの書籍紹介を見ると、松本明子さんの『実家じまい終わらせました!』も、前半は著者の体験で、後半に専門家の解説を組み合わせた本です。

この2冊が、1つめの種類にあたる、家族の体験を書いた本です。

専門家が監修した本

主婦の友社の紹介ページを見ると、もう1つの種類にあたる『実家じまいを考えたら知りたいことが全部のってる本』は、専門家が監修して、家族の話し合いから片付け、相続、税金、墓じまいまでを1冊にまとめた本です。

マンガや図解を使って、手続きや書類、税金のことまで扱っています。

同じ実家じまいの本でも、書き手の立場で扱う話題は違うんですね。

題名だけでは、どの本が自分に合うのか見分けにくいと感じる人もいると思います。

本が出た時期を見る理由

本を見るときにもうひとつ確かめておきたいのが、出た時期です。

主婦の友社の本は2026年5月の発売で、新しい制度に対応した本だと紹介されています。不動産や住宅にかかわる制度の変更も続いているそうです。

制度は変わることがあるので、本を選ぶときは出版の時期もあわせて見ておくと安心です。

では、どの種類の本が合うかは、何で分かれるのでしょうか。

本を選ぶ前に、うちの家はいまどうなっているか

本を選ぶ前に、うちの実家がいまどうなっているかを見ておくと、合いそうな本を絞りやすくなります。状況は、おおよそ次の3つに分けられそうです。

うちの家はいまどうなっているかの図。1 親がまだ住んでいる、2 家がもう空いている、3 まだどちらとも言えないが、ひととおり知っておきたい

1つめは、親がまだ実家に住んでいて、この先どうするかを考えはじめた家です。親が元気なうちに、家のこれからを考えておきたい人がここに入ります。

2つめは、親が住まなくなって家がもう空き、どうするかを決めないままになっている家です。相続のあと、家をそのままにしている人もここに入ります。

3つめは、まだどちらとも言えないけれど、片付けから税金までひととおり知っておきたいという場合です。実家じまいという言葉を知ったばかりで、まず全体を見ておきたい人はここに近いはずです。

後回しになりがちな実家のこと

ある経済メディアの書籍紹介も、子が独立して故郷に親だけが住み続けている家を例に挙げています。いずれ住む人がいなくなると分かっていても、日々の忙しさで後回しになりがちだ、という書き出しです。

忙しい毎日の中で、実家のことが後回しになるのは無理もないことですよね。

うちの家がどれに近いのか、すぐには決められない人もいると思います。

なので、まずは自分の家が3つのうちどれに近いかだけ決めておくと、本を選ぶときに迷いが少なくなります。

家族で話し合うことの全体は、別の記事で一つずつ見ています。

3冊は、それぞれ何を扱っていて、どんな人に合いそうか

さきほどの3つの状況に、話題の近い本を1冊ずつ当ててみました。表の話題の欄は、それぞれの紹介ページにある言葉を短くまとめたものです。

本(著者・出版社・年)書き手と形紹介ページにある話題合いそうな人
『両親が元気なうちに”実家じまい”はじめました。』大井あゆみ 文・二平瑞樹 漫画(光文社・2020年)家族の体験・漫画実家の片付け、離れて暮らす親の介護、高齢の親の運転、お墓親がまだ住んでいる人
『実家じまい終わらせました!』松本明子(祥伝社・2022年)著者の体験と、専門家の解説空き家の処分、家財の整理、墓じまい家がもう空いている人
『実家じまいを考えたら知りたいことが全部のってる本』主婦の友社 編・大橋理宏 監修(主婦の友社・2026年)専門家の監修・マンガや図解家族との話し合い、片付け、相続、売り方と貸し方、税金、墓じまいひととおり知りたい人

3冊の表。『両親が元気なうちに"実家じまい"はじめました。』(光文社・2020年)は家族の体験・漫画で、実家の片付け、離れて暮らす親の介護、高齢の親の運転、お墓を扱い、親がまだ住んでいる人に。『実家じまい終わらせました!』(祥伝社・2022年)は著者の体験と専門家の解説で、空き家の処分、家財の整理、墓じまいを扱い、家がもう空いている人に。『実家じまいを考えたら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社・2026年)は専門家の監修・マンガや図解で、家族との話し合い、片付け、相続、売り方と貸し方、税金、墓じまいを扱い、ひととおり知りたい人に

「合いそうな人」の欄は、紹介ページの話題から私が当てはめたもので、本の良し悪しを比べたものではありません。

親がまだ住んでいるなら、光文社の本が話題の近い1冊です。題名のとおり、両親が元気なうちに始めた実家じまいを描いた本です。

光文社の紹介ページには、実家の片付けや離れて暮らす親の介護、お墓の問題が並んでいます。実家を処分すると決めたら、それらがまとめて解決した、という流れの本として紹介されています。

親が元気に暮らしているうちは、家のこれからの話を持ち出すこと自体に、気が引けてしまう人もいると思います。

親が元気なうちに何を聞き、どの書類をそろえておくかは、別の記事で取り上げています。

家がもう空いているなら、松本明子さんの本が話題の近い1冊です。さきほどの書籍紹介によると、著者は空き家になった実家を長く維持したあとに手放していて、その体験が本の前半に書かれています。

後半は「では、どうすればよかったのか」を空き家の処分、家財の整理、墓じまいの3つに分けて、専門家が解説する形だそうです。

空いた家をそのままにしているあいだの手入れは、どう続ければいいのか気になりますよね。

家が空いたあとの手入れの続け方は、別の記事で取り上げています。

片付けから税金までひととおり知っておきたいなら、主婦の友社の本が話題の近い1冊です。出版社の紹介ページによると、主婦の友社の編集で、大橋理宏さんが監修しています。

親が元気なうちに対策したくても思うように進まない子どもの世代に向けて、「実家じまい・墓じまいをスムーズに進める方法を専門家が教えます。」とあります。

主な内容には、物の片付け方や処分の仕方も挙がっています。

家の中の片付けを業者に頼むときの費用と頼み方は、別の記事で取り上げています。

本を読んだあと、「うちの場合」はどう考えればいいのか

本を読み終えても、うちの実家をどうするかがすぐに決まるとはかぎりません。体験の本は1つの家の話で、専門家の本はどの家にも当てはまる知識をまとめたものなので、そうなるのだと私は見ています。

よその家の話を知るほど、うちの場合はどうなんだろうと気になってきますよね。

でも、うちの答えは、家の場所や広さ、築年数、名義、それに家族の事情に当てはめて考えることになります。

国土交通省の空き家の案内では、家族で早くから話し合って方針を決め、そのうえで登記(土地や家の持ち主の記録)の確認と家財の整理を進める順になっています。

本を読んだあとの順の図。1 家族で話し合って方針を決める、2 登記(土地や家の持ち主の記録)の確認と家財の整理を進める。そのときに手元にまとめておくもの:土地や家の場所・広さ・築年数・名義

なので、本で全体を知ったあとは、この順番に沿ってうちの家の話を一つずつ当てはめていくと進めやすいです。

そのときに、土地や家がどこにあって、どのくらいの広さで、築何年か、名義は誰かを、分かるところまで手元にまとめておくと話が早いです。

家族で決めることの中身と、それぞれ誰に何を聞けばいいかは、別の記事で詳しく取り上げています。

では、読み終えたあとも、売る・貸す・壊す・残すのどれにするかで迷うときは、どうしたらいいのでしょうか。

うちの実家はどうすればいいか、本で決めきれないときは

売る・貸す・壊す・残すのどれにも決めきれず、もやもやした気持ちのまま時間がたっている人もいると思います。

どうしたらいいか分からないうちは、まず解決の案を比べてみる進め方もあると、タウンライフ空き家解決の診断の紹介ページにあります。

その空き家に住むのか売るのかといった自分の考えを、改めて整理できるそうです。

何社かから案をもらっても料金はかからず、いろいろな解決策を見比べられる、とも書かれています。

ただ、「診断」とはいっても、正解を1つ教えてもらうものではなさそうです。選んだ案ごとに会社ごとの案が届くので、それを見比べながら考える形になります。

届いた案を並べながら、家族のそれぞれが何を優先したいかを話してみると、話し合いも進めやすくなります。

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売るか、活かすか。決める前に、案を並べてみる

無料で、実家をどうするかの案を出してもらう
  • ほしい案は、売却・活用・リノベや建て替えから選べます
  • 広さや築年数は、おおよその幅から選ぶ形です
  • 住所は、市区町村から先は分かる範囲で入れます

会社は何社か選んで申し込むと、届いた案を見比べられます

ほしい案(売る・活用する・リノベや建て替え)は、いくつ選んでも無料です

申し込むと何が届き、画面でどんなことを聞かれるのかは、別の記事で順に見ています。

本を1冊読み切らなくても、うちの家がいまどうなっているかが分かれば、次に何を確かめるかは見えてきそうです。まずは、うちの実家が3つの状況のどれに近いかを考えるところからでも十分です。

なお、頼みたい会社がもう決まっている場合は、このサービスより、その会社に直接たずねるほうが早く進みそうです。